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キシマバナー 印刷屋さんの本屋さん 鞆の絵はがき
 日本の競争力について、こんなことが書かれていました。

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雇用を守る体質が、逆に日本を弱くしている。
雇用を守っているおかげで安い製品を作れない。市場が縮小している状態で、今まで1000円だった商品が技術力の向上により500円で売れるようになっても500円の製品を作れない。そんな製品を出したら売上高が半分になってしまう。
市場が拡大している状況なら値段が半額になった分、売上数が倍になれば会社に入ってくるお金は変わらない。しかし飽和していたり縮小している市場では売上数の上昇が見込めないので、安い製品を作れば会社に入ってくるお金は減ってしまい、人件費を含めいろいろな経費を削減しなければならない。
だから雇用を守ろうとする会社は、※ガラパゴス携帯に代表されるようにいろいろな付加機能を付けて値段を据え置きにしようとする。
だけど消費者にとっては、その付加機能は余分な機能であり、シンプルな携帯を安く買いたい。だから日本は負けていく。
市場が拡大している時期は雇用を守って会社が一致団結して前進するのが強いが、市場が飽和した後は、会社は先行投資を重要視して、余ってきた人間を削らなければならない。
この点において日本は世界に負けている。
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※ガラパゴス市場とグローバル・スタンダードについて
 ガラパゴス市場とは、ガラパゴス諸島のこと例えとしており、意味としては「(日本の携帯電話やケータイ文化が)独特の進化や発展を遂げ、メーカーは海外に出られず、日本以外で活躍する海外メーカーは日本の携帯電話市場に参入しにくい状況」の事を指します。

 何故このような事になったかと言う文を、分かり易く説明した記事があったので、少々古い記事ですが抜粋したいと思います。(2008年5月8日 九州企業特報NETから抜粋)

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世界標準に背を向ける

 グローバル・スタンダード。世界標準と訳されている。1つの国だけでなく、どこの国でも通用する規格やルールのこと。ソ連が崩壊して東西冷戦が終結し、情報通信技術の発展で世界の市場が1つになってきたことから、あらゆる分野で規格をつくる動きが活発になってきた。世界標準を獲得すれば、世界市場で圧倒的シェアを握れるからだ。

 世界中で大きなシェアを獲得し事実上の世界規格になっているものをデファクト・スタンダード(事実上の標準)という。パソコンのOS(基本ソフト)のウインドウズやCPU(コンピュータの中央処理装置)のインテルプロセッサーなどだ。最近では、新世代のDVD(録画機)の規格争いが記憶に新しい。ハリウッドを味方につけたソニー陣営のブルーレイ・ディスク(BD)が、東芝陣営のHD-DVDを破った。

 このように世界標準を獲得するかどうかは、メーカーにとって死活問題なのだ。それなのに、なぜ第二世代携帯では日本独自の規格を採用したのか。2つの理由がある。

 1つは、通信事業が国家の安全保障の根幹に関わる基幹産業であること。通信技術を外国勢に握られることを防ぐために、郵政省=NTTは日本独自規格を導入した。
 2つは、通信会社が主導する日本特有の商慣習に根差していること。メーカーは、NTTドコモなど通信会社の指示を受けて端末を開発・製造。直接販売の相手は通信会社だけ。携帯電話端末メーカーは、単に通信会社にOEM(相手先ブランドの生産)供給者にすぎない。端末機メーカーが市場に直接販売できないのは、世界では日本だけの現象だ。

 このように郵政省=NTTが、日本独自仕様の閉鎖的な通信環境を整備した結果、携帯電話端末メーカーは海外に開かれた商品戦略を練ることができなくなったのだ。

国内だけにとじこもる

 日本が第二世代携帯で、GSM方式を採用していれば、世界の携帯電話市場の地図は大きく変わったかもしれない。日本の携帯電話産業は、1990年代に世界をリードした。NTTドコモが1999年に世界最初の携帯電話からインターネットにアクセスできるサービス「iモード」を開始し、2001年には世界で初めて第三世代携帯電話サービス「FOMA」を取り入れた。技術的には、世界水準より一歩も二歩も進んでいた。
 しかし、何度も繰り返すようだが、第二世代のケータイは国内だけしか通用しない端末だったため、海外では勝負にならなかった。これが日本の端末機メーカーが世界で敗れた最大の原因だ。

 第三世代携帯は、日本も世界標準の規格を採用。孤立していた状況から抜け出し、メーカーは世界で売れると意気込んだ。世界最大の市場である中国にこぞって進出した。しかし、時すでに遅し。ノキアやモトローラなどの欧米勢に市場は押さえられ、日本のメーカーは全滅した。

 世界シェア(2007年)は、トップがフィンランドのノキア(37.8%)、2位は米モトローラ(14.3%)で、3位は韓国のサムスン電子(13.4%)。サムスン電子が激しく追い上げており、2008年にはモトローラを抜いて2位に浮上することは確実とみられている。

 郵政省=NTTが、海外メーカーの国内進出を防ぐために、日本独自仕様の携帯を作る、という致命的な戦略ミスを犯さなければ、今頃、日本のメーカーが世界シェアのトップ争いに登場していたのは間違いないだろう。世界標準を無視した日本独自仕様というミスがたたり、世界市場に食い込めなかった。自国市場が小さいため、最初からグローバル展開を考えていた韓国とは好対照だ。国際戦略で致命的ミスを犯した郵政省=NTTの責任はとてつもなく大きい。

 欧米の主要市場で地位を失い、世界最大市場の中国では全滅。やむなく国内に閉じこもったものの、国内のケータイ市場はすでに頭打ち。国内にひしめきあっていた携帯電話端末メーカーの淘汰が、一気に加速することになる。
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 正にその通りだと思います。せっかく技術力のある日本がグローバル・スタンダードに目を向けなかったが為に起きた悲劇とでもいいましょうか。せっかく世界を席巻できる技術を持ちながら、規格と時間という壁に阻まれた例です。

 今一度、物が飽和状態と経済が閉塞状態のこの日本で、先見の目を養うことの大切さ、グローバルな視点で物事を考えるということ、日本社会の悪しき矛盾を見つめ直しても良いのでははないでしょうか。

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